【本のまとめ】武器としての交渉思考

読書ログ

交渉と聞くと何か難しいそうなことに聞こえますよね。今回は、瀧本哲史氏の著書「武器としての交渉思考」から得られる学びのうち3つ紹介します。

  • 本記事の対象読者
    • 交渉に苦手意識を持っている人
    • 会社の都合で交渉をする立場になってしまった人
    • 交渉術を学んでみたい人

学び1:人間の付加価値は「ロマン」と「ソロバン」を結びつける交渉になる。

交渉に必要なものは何でしょうか?
自分の要求するものを物おじせずに言い切る胆力、Yes/Noで回答せざるを得ないような質問をして相手を誘導する。
これらはあくまで、交渉におけるテクニックに過ぎません。
本書では、「ロマン」と「ソロバン」が交渉において必要なものだと述べています。
「ロマン」とは人が抱く夢やビジョン、成し遂げたい未来の目標や野心のことです。「ソロバン」とは、ロマンを達成するために必要となる手間や労力、時間や金銭のことを指します。どちらかが欠けてはいけません。
みなさんご存知の通り、最近は機械やAIが発達し、人間の代わりに務めてくれるようになっています。それこそ、数値の計算などは、人間が電卓を叩く必要もなく、エクセルに数値を打ち込めば結果がすぐにわかるし、計算間違いもありません。他にも、翻訳ソフトの発達で、日本語を即座に英語に翻訳してくれます。しかも非常に正確な英訳で。
このように、ロマンを達成するために必要な手間を、機械やAIが代替してくれます。しかし、ロマン自体を機会やAIが代替するわけではないのです。なぜなら、ロマンは効率的に処理できる対象ではなくて、感情や感覚が関わってくるから(機械やAIがロマンを語れるようになったら大変革が起きていることになります)。
交渉は、ロマンとソロバンの両方を結びつけることが大切になります。

学び2:交渉は相手の立場を理解することが大切である

交渉というと、一方的に声高に自分の主張を述べて、相手を押し退ける、というようなイメージを持っている方もいらっしゃると思います。
しかし実は、それは間違った見方なのです。なぜなら交渉では、意思決定をする人間が、相手と自分の二人いて、その両者が下す判断が同じ結論にならなければいけないからです。
相手に交渉のテーブルについてもらうためには、「自分の立場を理解してもらう」ことより、「相手の立場を理解する」ことの方が大切です。
「相手が欲しがっているものはなんなのか?」「相手が妥協してもいいと思っているものはなんなのか?」それらを正確に見極めて、分析することが大切です。
「どれだけ相手の主張を聞けるのか」の勝負となります。

学び3:バトナを見極めよう

バトナとは英語の「Best Alternative to a Negoiated Agreement」の略語で、相手の提案に合意する以外の選択肢の中で、一番良いものという意味です。
交渉では、複数の選択肢を持つことが大切です。交渉は、相手のバトナと自分のバトナによって決まります。
自分のバトナを考えるには、「この交渉が決裂したらどうなるか」を考えるようにしましょう。そして相手側のバトナを見極めるためにたくさん質問をして、こちらから提案をしましょう。
注意しておかないといけないのは、交渉において「自分の本当のバトナ」を相手に悟らせてはいけないことです。バトナは、実際の良し悪しよりも、相手側がそのバトナをどう考えているかどうかが大切です。相手がバトナを理解していない時は、こちらから相手のバトナを提示して、自分たちの有利なように誘導する必要があります。

まとめ

今回は、瀧本哲史氏の「武器としての交渉思考」を紹介しました。

  • 人間の付加価値は「ロマン」と「ソロバン」を結びつける交渉になる
  • 交渉は相手の立場を理解することが大切である
  • バトナを見極めよう

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