築山節著の「フリーズする脳」から得られる学びを3点紹介します。
- 本記事の読者像
- 最近、頭がうまく回転していないと感じる人
- 昔と比べて物事がすぐに頭に浮かんでこなくなった人
- いつも決まりきったことしか実行していない人
学び1:ボケは若くしてもおこる。
そう、若者もボケるのです。この本において衝撃的なポイントです。自分の脳を使っていないもしくは使い方のバランスが悪いことが原因となって、ボケが生じると述べています。
改めて振り返ると、自分でも思い当たることがあります。仕事を始めて1−2年の時は、日々の業務は常に新しいことを学ぶ連続でした。常に新しい分野を勉強したり、分析したり、アウトプットを作成したり、日々新しいことを行っているという感覚がありました。しかし、3年目に入ってくると、慣れてきます。3年目までに習ったことを組み合わせて対処が可能になってくることが増えてきます。
よく、8割の完成度までに達するのはすぐに到達するが、それ以降は伸び悩むと言いますが、それと同じことです。本当は、その上の完成度を目指すことが必要なのですが、その分野が好きでなければそのようなことは難しいでしょう。
慣れてくると、頭を使うことなく今までの「引き出し」で対処可能になってしまいます。そのため、ボケが生じやすくなるのです。
学び2:ボケに陥る原因は環境である。
ボケを生み出す原因はわかりました。では、何がボケる原因を生み出すのでしょうか?
この本では、「環境」がボケる原因を生み出すと説いています。自分を取り巻いている環境です。よく、年齢とともにボケが進行すると言われています。しかし年齢はあくまで二次的な要素に過ぎないのです。歳を取ったらみんな一様に脳機能が低下するわけではないのです。
毎日同じことを繰り返す環境にいると、ボケやすくなります。毎朝同じ時間に起床してご飯を食べて、同じ時間に会社に行く。午前中はずっとメールを処理して、午後はネットで調べ物をして同じ相手に電話をかけて、同じ時間に退社する。そして同じ時間に同じようなテレビ番組を見て、就寝する。
一方で、「刺激」がたくさんあればボケにくくなります。解決しなければならない問題や、興味があること、新鮮に感じることがたくさんあれば、脳はボケにくくなります。これらの要素は、環境が与えるものです。
ボケ症状は長い期間をかけた脳機能の低下であり、低下させてしまった能力を回復させることは一朝一夕にできないのです。同じ環境にいると、人は快適さを覚えてしまいます。もしその環境がボケを誘発しやすい環境である場合、次第に脳機能が低下していきます。
学び3:人との対話を通して脳機能を維持する。
さて、ボケる原因が環境にあることがわかりました。ではボケに対処する方法は?
この本では、人とのコミュニケーションを継続することの大切さを説いています。
人と話をする時は、相手の言うことに耳を傾け、咀嚼し、自分の考えを的確に伝えることが必要となります。その過程において、脳の活動量は多くなります。メールなどでは、時間をおいて回答を考えることができるので、対面でのコミュニケーションほどの効力はないかもしれません。
私自身、地方にある親族を訪れると、高齢であるにもかかわらず、元気に生活をしている人をたくさん見かけます。集落ないや親族内でのつながりが強く、人とのコミュニケーションを継続していることが良い影響を与えると考えられます。
会社員が、いざ定年を迎えると今まで所属していたコミュニティから抜けて、人との関係性が減少してしまうと言います。これは個人的に大きな問題だと思っていて、人と対話する場面が減ってしまいます。そうすると脳活動が頻繁に行われずに、ボケやすくなる可能性があります。
まとめ
今回は、築山節氏の「フリーズする脳」をまとめました。
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ボケは若くして起こる。
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ボケに陥る原因は環境である。
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人との対話を通して脳機能を維持する。
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